更新日: 2017年09月27日
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睡眠時無呼吸症候群だと全身麻酔ができないことも!? その理由とは?

睡眠時無呼吸症候群の場合、手術で全身麻酔を使用する際は、事前にその旨を麻酔医に伝えておくことが極めて重要です。睡眠時無呼吸症候群が全身麻酔を受ける場合、健常者とは異なるリスクが生じるからです。そこで今回は、睡眠時無呼吸症候群の全身麻酔による危険性についてご紹介します。

まずは睡眠時無呼吸症候群とは何? どんな症状が出るの?

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睡眠時無呼吸症候群は、文字通り、睡眠中に一時的に呼吸が停止し、無呼吸に陥ることが繰り返し起こる疾患です。呼吸が10秒以上停止する状態が、1時間に5回以上続く場合、もしくは、7時間の睡眠時間のうち30回繰り返される場合、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

睡眠時無呼吸症候群は適切な治療により、大幅な改善が望めます。治療せずに、放置すると、強い眠気や疲労感などにより、日常生活に様々な支障が生じるだけでなく、心筋梗塞など深刻な疾患の発症リスクが増大します。

全身麻酔をすると身体はどんな状態になるの?

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全身麻酔は、手術する部位や出血の量、手術時間から、患者のストレスが多大になると判断された場合に用いられる方法です。全身麻酔を行うと、意識をなくした状態となり、痛みや恐怖を感じることもありません。意識を取り戻した頃には、手術は完了しています。

全身麻酔は、100%安全を保障されるわけではありませんが、設備が整えられた医療施設で、麻酔専門である医師に適切に管理してもらえれば、ほぼ100%に近い安全性が保障されます。

睡眠時無呼吸症候群の症状が麻酔後に重篤化してしまうことも・・・

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通常、睡眠中に、空気の通り道である気道が塞がれてしまって、無呼吸の状態に陥った場合、生体防御システムが、非常事態を察知し、覚醒反応を起こし、気道を再び開通させようとします。ちなみに覚醒反応は、自覚できる場合とできない場合があるようです。

この生体防御システムが正常に作動してくれている限りは、たとえ睡眠中に、無呼吸状態に陥っても、そのままの状態が続くという心配はありません。

しかし、全身麻酔を使用すると、生体防御システムの働きまで抑えられてしまう怖れが生じます。その結果、全身麻酔で眠っている間に、無呼吸状態に陥っても、異常を察知できないため覚醒反応も起こらず、気道が塞がれた状態がそのまま続く事態に陥ってしまうため、その点が、非常に危険です。

さらに、手術後も、体内に残存した麻酔薬や鎮痛薬により筋肉が弛緩しやすく、睡眠時無呼吸の状態が重症化し、死に至る合併症(心筋梗塞など)を発症するリスクも増大します。

もっともこれらのリスクは、事前に睡眠時無呼吸症候群であることを麻酔科医が把握していれば、適切な処置がとられるために、過度の不安は無用です。問題になるのは、本人に睡眠時無呼吸症候群の自覚がなく、麻酔科医も事前に把握できない場合といえるでしょう。

睡眠時無呼吸症候群の治療が手術に先行して行われることも!

睡眠時無呼吸症候群の方は、もともと気道が塞がりやすく、全身麻酔の際に気道を確保することが困難になる場合があります。その場合は、よほど緊急を要する場合を除き、睡眠時無呼吸症候群を治療してから手術を行うという方法が選択されるようです。

おわりに

いかがでしたか?全身麻酔をするしないにかかわらず、睡眠時無呼吸症候群を放置すること自体が危険です。睡眠時無呼吸症候群と疑われる場合は、早急の治療が望まれます。

無呼吸の治療には何がある? 治療法を3つご紹介します

軽量で使い捨てできる! 鼻チューブ型グッズ「ナステント」


国内メーカーにより2014年から販売されたのが「ナステント」という一般医療機器。これは鼻から口蓋垂(のどちんこ)まで鼻チューブを挿入し、気道を確保することで、無呼吸になることを防ぎます。

チューブを挿入して気道を確保するという方法自体は、救急医療現場で気道確保などに使われてきたものの応用だとか。一度買ってしまえば後はオンラインで購入でき、手軽なのもポイントです。




重度の睡眠時無呼吸症候群に効果大! 機械で空気を気道に送り込む「CPAP」


CPAP治療では、鼻マスクを装着し、機械から空気を送り込みます。その風圧で気道を広げ、空気を送り込むことで、無呼吸になることを防ぐ仕組みです。喉が乾燥しやすい、毎月通院する必要がある、などのデメリットもありますが、重度の患者さん向けの標準治療だそうですよ。




口蓋垂(のどちんこ)や鼻腔を広げる「手術」


患者ごとに原因を特定し、それによって異なる手術方法が選択されます。のどが狭かったり、口蓋垂(のどちんこ)が大きいことが原因の場合、口蓋垂(のどちんこ)の一部とその周辺部位を切除します。また原因が鼻腔が狭いことや鼻づまりの場合には、それを解消する手術になります。

ただし、睡眠時無呼吸症候群の原因は特定しきれないことも多く、手術を受けても必ず睡眠時無呼吸症候群が解消するとは限らず、その後も治療が必要になることもあるそうです。

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